【映像編集】コーデックの種類「ProRes」「H.246」をより深く理解したい

動画編集のコーデックとは?

コーデック(CODEC)
Compression/コンプレッション(圧縮)、DECompression/デコンプレッション(解凍)を組み合わせた言葉。
エンコード、デコードする際のアルゴリズムのこと。
映像や音声データを圧縮して小さくしたり圧縮されたデータを元に戻して再生したりする技術のことです。

エンコード(encode)圧縮
元データをコーデックを使って圧縮形式に変換する作業。
目的: データ容量の削減、保存や配信の効率化。
例: カメラで撮影したRAW映像をH.264に変換する。
デコード(decode)解凍
圧縮されたデータを元に戻して再生可能にする作業。
目的: 再生や編集のために映像・音声を利用可能な状態にする。
例: 圧縮された動画ファイルをスマホやPCで再生する。

動画撮影でカメラを扱っていると記録方式と共に、その後の“編集”作業でコーデックの事も知識として必要になってきますよね。

どうしても撮影時は“データ容量は軽い”ものを好みがちですが、実際は編集ソフトに落とした時に果たしてサクサク動くものなのか?そういうところも重要ですよね?
撮影時のデータは軽い(小さい)が編集環境では処理が遅っ!てことも経験ありませんか?

写真で言うRAWデータのように後でISOはじめカラコレ、カラグレなど細かく調整が必要な場合だと“圧縮”されてしまっているデータは正直扱いづらいわけです。
※編集のソフトウェアによって調整できるものが違います(参考まで)

撮影時の容量のサイズ(大小)だけではなく“編集時”の環境も考えての収録が望ましい。

「mp4」はよく耳にしますが“カラコレ”、“カラグレ”する際には「mov」の方が良いと思います。
それはなぜか?今日はそういったお話も。

私自身が大変興味があることでもあるので、多くの映像クリエーターの皆様の記事のお力も借りながら何か表現に一つプラスできればと思います。

エンコードとデコードの関係

エンコードとデコードは表裏一体のプロセスです。
一度エンコードされたデータは、必ずデコードを通じて再生されます。
この両方を実現するのがコーデックの役割です。

理解しておきたい2つのコーデック「H.246」と「ProRes」

プロ並みの高画質を望むなら”ProRes”データの軽さを求めるなら”H.246″

ProRes
(.mov)
不可逆フォーマット(その状態に変化したら、もとの状態に戻らないこと。)
圧縮率は低いが高画質デコード負荷が軽い
H.246
(.mp4)
別名MPEG-4AVC。圧縮率が高くファイルサイズを抑えられるが、デコードには比較的高い処理能力が必要
※【YouTube推奨フォーマット】 H.246コーデック MP4形式でのデータ

収録機材の記録は「内部」「外部」に分かれます。

内部 “圧縮された”データ
外部 “非圧縮な”データ、写真でいうRAWに近いデータ

私は撮影時は外部記録です、外付けでNINJA V“ProRes RAW”記録をしています。

mp4は軽いのですが既に“圧縮”されたデータになるので「色の調整」や「エフェクト加工」すると破綻する場合があるという事も考慮しておかねければいけない。
Web動画としてサーバにアップするものやYouTubeなどにアップロードするデータの「書き出し」にはmp4が良いと思います。
編集時に細かく調整したければ情報量の多い「ProRes」のProRes RAWで撮るところまでいけたら高画質を望めるかなと思います。

ProResの読み方は?H.264の読み方は?

わかりますわかります!!
私も新しい言葉が並んでいるとまず読み方が気になります。

「ProRes」はAppleが開発したコーデックで、「Professional(プロフェッショナル)」と「Resolution(レゾリューション)」を組み合わせた名称に由来しています。
このため、カタカナでは「プロレズ」と発音するのが一般的です。
ただし、日本語の現場では「プロレス」と聞こえることもあるため、正式な表記や発音を確認するとよいでしょう。
もし「プロレス」と誤解されるのを避けたい場合は、「ProRes(プロレズ)」と表記して強調すると明確になります。

ProRes = プロレズ

Apple ProRes(アップル プロレズとよく現場で皆さん言われていますね。

H.264エッチニロクヨン」で良いと思います。

Apple社のProResコーデック(拡張子/.mov)

私なんかAppleしか使ってこなかったので正直、この拡張子(.mov)が当たり前みたいなところありました。

ProRes  RAW 非常に高品質のRAWデータを記録。撮影から編集、あるいはグレーディングに至るまでをカバー。
ProRes 4444 超高画質。CGなどのやり取りでも使われることが多いようです。
・アルファチャンネル保持
・エンコード、デコードの劣化が少ないため、CG、モーショングラフィックスなどのデータ保存に適している

ProRes 422 HQ 高画質。この形式での納品が主流なのはビデオプロダクション業界(テレビやCM)ですかね?
・4444と見劣らない映像品質
・4:2:2撮影向け
ProRes 422 高画質の圧縮コーデック。(データレートはProRes 422 HQ の66%)
マルチストリームのリアルタイムの編集はこの形式で行う場合が多いのかな?
・編集パフォーマンスはHQより上回っている
※データレート= 1 秒あたりに処理するビデオ情報の量を制御するもの
※マルチストリーム = 複数の入力映像を一つのエンコードデータ(ストリーム)化することや、1つの入力映像から複数の異なるパラメータの映像に加工して一つのエンコードデータ化すること
ProRes 422 LT 422より圧縮率の高いコーデック。ファイルサイズ(422の30%)ほど。
ProRes 422 プロキシ 最も圧縮率の高いコーデック。画質は落ちます。
私は撮影の段階で設定することは少ないです。
プロキシを使用する理由を細かく記事書いています!撮影の時より編集時に役に立つかなと思います。

映像制作フローの中での選択ポイント!ProRes vs H.264

映像制作では、ワークフローの各段階で必要とされる画質や作業効率に応じて、使用するコーデックを選択することが重要です。

撮影時(キャプチャー)

選択肢: ProRes
高品質な映像データを記録したい場合、ProResが適しています。
特にプロ仕様のカメラ(例: Blackmagic、ARRI、RED)では、ProResフォーマットでの記録が標準となることが多く、編集時に柔軟性を保ちながらも高画質を維持できます。
カラグレーディングやVFX処理を見越した制作では、10ビット以上の色深度を持つProResが最適です。

編集・ポストプロダクション

選択肢: ProRes
編集作業では、リアルタイム再生と画質を両立させる必要があるため、ProResがよく選ばれます。
ProResは高いデータレートを持ちながらもCPU負荷が低く、スムーズな編集が可能です。また、複数のエフェクトを適用する際にもレンダリング負荷を軽減できます。

プレビューやレビュー

選択肢: H.264
映像のプレビューやクライアントレビュー用のファイルを作成する際には、軽量で汎用性の高いH.264が便利です。
ファイルサイズを小さく抑えられるため、メールやオンラインでの共有が容易です。

配信・納品

選択肢: H.264
最終的な映像をオンライン配信(例: YouTube、Vimeo)やクライアントへの納品用にエンコードする場合、H.264が一般的です。
このコーデックはほぼすべてのデバイスで再生可能で、効率的な圧縮により高画質と低ファイルサイズを実現します。

アーカイブ

選択肢: ProRes または H.264(用途に応じて)
長期保存を目的とする場合、オリジナルクオリティを維持したいならProResで保存します。一方、ストレージ容量を抑えたい場合はH.264を選ぶこともあります。ただし、H.264は再圧縮時に画質が劣化しやすい点に留意が必要です。

プロセスを視覚化し、説明すると理解しやすい?

撮影データのコーデックにおける「圧縮(エンコード)」と「解凍(デコード)」の作業工程のプロセスを視覚的に図にしてみると理解しやすくなりますかね?

撮影データ(RAW) カメラで撮影された未圧縮の生データ
エンコード(圧縮)
例: ProRes, H.264
コーデックを使用して、RAWデータを圧縮し、ファイルサイズを削減。例として、ProResH.264などが使用されます。
圧縮された動画ファイル
例: .mov, .mp4
エンコードされた結果得られるファイルで、コンテナ形式(container format)」として.mov.mp4などがあります。
コンテナフォーマット(container format)」とは映像データと音声データなど複数のファイルを格納し合わせるファイル形式。通称「コンテナ」と略され、動画ファイルは音声と映像の二つのデータが入っています。 
デコード(解凍) 再生時に、圧縮されたデータを元の映像に近い形に復元するプロセス。
再生可能な映像 デコードされた後、視聴や編集が可能な状態の映像データ。

私の場合、仕事で扱うラインはProRes 422 HQProRes 422
Webの映像制作でProRes 422LT使う方もいるそうですが私の周りのクリエーターは上記のHQか422で書き出して編集する人多いですね。
LTとプロキシでの収録は無いかな編集時にプロキシにして作業することは当然あるとは思いますが。

”ProRes 422”で撮影し編集を基本に、最終の書き出しは”ProRes422 HQ”で!ということをされている映像屋さんもいらっしゃいますね。
おそらくあれですよね、編集の作業的にスムーズな方法だからということだと思います。
もちろん最初から”ProRes422 HQ”で撮影、編集できる環境の方はそれで良いと思いますし。
みなさんどうされてますか?

(2022年追記)
ここ最近は撮影はProRes HQ、編集はプロキシに変換、書き出しはHQ(.mov)という流れで撮影、編集、納品という流れに落ち着いています。
※YouTubeなどの動画制作の納品物はH.246(.mp4)で書き出し、納品しています。

<過去の失敗談>
私もクライアントと確認作業でとても重いデータ送ったことがありました。
(何度も往復して確認するならデータは圧縮した軽い方がいいですよね。そりゃそうだ!)

”ProRes422 HQ”だとデータが重すぎるので、一旦、H.246(.mp4)に変換してから先方にダウンロードしてもらう方が良かったと知ったのはその後。
何事も失敗から学ぶしか無いですね。

(まとめ)作業効率や品質を最大限に高めるための適切なコーデックを選択

2025年1月に自分自身のコーデックに関しての再確認も兼ねて記事全体をリライトいたしました✍️

ProRes 撮影時、編集時、マスターデータ保存に最適。
高画質が要求される場面で選ぶ。
H.264 プレビュー、配信、クライアント共有用に最適。
効率重視の場面で選ぶ。


ここまで難しく説明していますが動画編集のカラコレ、カラグレを考えるとカメラの内部記録の圧縮だけでは厳しそうだなと思うので外部収録もご予算に余裕があれば良い選択ですよね。
※素材がどれだけ必要かということも重要ですのでそこも計画的に準備の段階で機材選択されるといいなと思います

繰り返しになりますが、私は撮影時は外部記録です。
外付けでNINJA V“ProRes RAW”記録をしています。

あらかじめ「撮影」と「編集」の設定も意識して記録しておくと良いですね!

(2022.05.21追記)
最近はお仕事では撮影時の外部記録はNINJA VでProRes HQが多いです。
Webで使用する(YouTubeなど)納品物は最終的には推奨されているH.246で書き出してます。

これは“ProRes RAW”を外部記録できるモニター型レコーダーです。

正直、いい買い物したなと思ってます。
しいて言えばデメリットとしてはアクセサリー類やSSDとか別で購入するもの合わせると結構高額。
今日もSSD追加で購入したところ、500GBを何本か。できるだけ小分けにしてます。

しかし、お客様に喜んでいただくクオリティを提供できると考えると最終的には安いかなと思います。



注意)
編集時のシーケンスがH.246(MPEG)のものにProResのデータのせても十分なパフォーマンスは得られないってことになるんですよね(一回変換がかかっちゃう)
拡張子がバラバラの素材で編集するとコマ落ちしたりカクカクしますよ。

AVCHD 記録フォーマット(MPEG-4 AVC/H.246方式)

AVCHD SONY開発のハイビジョン映像の記録フォーマット(MPEG-4 AVC/H.246方式)
”AVCHD”という箱の中にあいろいろ撮ったデータがごそっと記録されているイメージ!
※DVDやBlu-Ray、HDDなどの記録媒体に保存用に適している

(2021.06 追記)
ここ最近のα7S3のアプデでピクチャープロファイルに追加された「PP11」の“s cinetone”も個人的にはスキントーンとかすごく良いと思う。
みなさんのPP設定がめちゃ気になってきた!!!

(2021.07.03 追記)
先日、撮影現場に望むにあたっていろいろPPファイル試してみて「PP10」の“HLG”に現在はまっている。HLGni対応したカラーマネージメントモニターを購入したので、より楽しいんだと思う!


Profile

 

森脇裕也(モリワキユウヤ)

Webデザイン・映像制作会社勤務を経て、2010年に独立。 現在は東京を拠点にアーティストのグッズデザイン、グラフィックデザイン、イラストレーション、広告スチールカメラマン、動画制作と幅広く活動中。

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