映像に向いている?BenQ SW321C 32型プロ向けモニター|レビュー

BenQ SW321C 32型|カラーマネージメントモニター

注文してから3週間くらいですかね。ついに6末にやってきました!
“BenQのSW321C 32型プロ向けモニター”

これで、せっかく設備投資しているカメラの“HLG”にも対応しているので、動画はRec.709はじめ色域を意識した撮影や編集にも取り組めたり。楽しみです!(グラフィック、写真は言わずともモチベーションあがりますね!実際使用してみて)

今受注している案件は基本的にはsRGBAdobe RGBを意識してやればいいんですけどね。
仕事場の環境光などいろいろ設定してキャリブレーションして自分に合ったモニター設定を追求していきたいなと思います!

カメラやレンズが「入力」であるならばこちらは「出力」。
このモニターを購入したことで、以前より“color”に意識を高めて少しでも反映できたらいいなと思います!!

あらためてカラー(色域)というものについてもいろいろ復習してみたりと、昨年からのコロナ禍でいつも以上に引きこもる状況。しかし、やるべきことはまだあるに違いない。

モニターの解像度(ppi)はどのくらいあるのか?

今回は”解像度(ppi)”の細かい説明部分は割愛しますが、みなさんお馴染みのdpiと並べて簡単に表にだけしておきます。

解像度の単位(「密度」を数値化)
dpi(ディー・ピー・アイ) dots per inchの略 入出力機器(プリンターなど)の解像度 1インチあたりのドット数
ppi(ピー・ピー・アイ) pixels per inchの略 画像解像度 1インチあたりのピクセル数

単位こそ違うのですが、私の認識ではdpiとppiは、ほぼ同じ感じで使われている気がします!
「出力先」が何か?で違ってくるのかと。

ディスプレイでは、ドットとピクセルはほぼ同じ扱いです。
Web
シルク印刷用 インクジェット出力用 印刷用
72ppi 100〜200ppi 200ppi 350ppi(175線用)


Web案件に関しては72ppiでグラフィックの印刷物はほぼほぼ300~350ppiでデータつくってますね。
見る時の距離でも全然違ってくるので、いろいろと興味がある方は印刷してみることをお勧めします!

ちなみにSW321Cはppi判定で137ppiなのでディスプレイはRetinaではありません(私はiMac Proもありますし、そんな至近距離で見ないのでそこは問題ありませんでした)
Retinaじゃないと!という人はSW271Cが163ppiだったと思いますのでそちらも検討してはいかがでしょう?

「Retinaディスプレイレベル」= 従来のディスプレイ解像度が100~160ppi。Retina判定は160ppi以上のようです(もちろん見ている画面との距離という要素もありきですが)

2021.07.28 Instagram by YUYA MORIWAKI
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USB-TypeC 60W給電対応

USB-TypeCで入出力対応したケーブルであれば電源なしで60W給電まで可能のようです!
今のところ、ケーブルだけで使用したことはないのですが、そういった機能もあるようですよ。
最初から付属でUSB-TypeCケーブルはついています。

USB TypeCによる映像出力に対応のPCであれば外部ディスプレイはUSB TypeC対応のモデルは今後検討してみてはいかがでしょうか?
ケーブルの本数も減らせますし、データの転送なども可能なので便利かなと。

購入したSW321Cと従来のモデル(SW320)とのスペック比較


私的にはアーティストさんの案件で印刷物が多いので、色域の広さ、また広告スチールに加え最近は映像案件も増えてきていますので、映像に有利な機能を考えるとSW321Cを購入してよかったと思います!
おそらく写真、映像ともに必要なものは全て盛り込まれているカラーマネージメントモニターだと感じています。

 

モデル SW321C SW320
発売日 2020年6月 2017年3月
解像度 3840 x 2160 (4K UHD) 3840 x 2160 (4K UHD)
輝度 250cd/㎡ 350cd/㎡
色域 Adobe RGB 99%, sRGB 100%, Rec709 100%, DCI-P3・Display P3 95% 99% AdobeRGB, 100% sRGB
画素ピッチ 0.185 0.182
画素密度 137ppi 140ppi
HDR HDR10 / HLG HDR10
3D-LUT 16-bits 14-bits
USB Type-C 60W給電可能 ×
PANTONE認証 ×
ユニフォーミティ補正 ×
24fpsプレイバック ×
保証 3年 3年
価格 現在の価格 約20万円

色域の幅広さ、瞬時に切り替えれるのも魅力的

色域の選択も用途にとって変わってくると思うのですが、sRGBAdobe RGBRec.709で私のお仕事では十分。
Adobe RGB99%カバーされてればほぼほぼsRGB、Rec.709も問題ないかと思ってますけどね)
しかし日進月歩、映像などの分野もあっというまにHDRが今より当たり前になれば、しっかり対応してくれているカラーマネージメントモニターは1台は持っていてもいいかなと思います。
選択肢は多い方がいい!またこれらを瞬時に切り替えれるのも利点だと思います!

色域 配信先
sRGB 世界の国際基準の色域(配信先はWeb、YouTubeなど)
Rec.709、Rec.2020(4K HDR) テレビのデフォルトはRec.709、今後4K HDRが当たり前になるとRec.2020(配信先はテレビなど)
Adobe RGB 1998年にAdobe Systems、Inc。によって開発された色空間です。
(sRGBやRec.709はこの色域の中にカバーされています)
CMYKカラープリンターで達成可能なほとんどの色を網羅するように設計されていますが、コンピューターディスプレイなどのデバイスでRGB原色を使用
(by wiki)
DCI-P3 配信先は映画・デジタルシネマ

当然ですが印刷の環境光に合わせてプリントする時はキャリブレーションで調整が必要ですね。

PIP(ピクチャー・イン・ピクチャー)、PBP(ピクチャー・バイ・ピクチャー)

PIP(ピクチャー・イン・ピクチャー)
1つのモニターで重なるように入力された画面を表示させることができます。
テレビ番組のワイプみたいな感じ!小窓が画面に重なります。

PBP(ピクチャー・バイ・ピクチャー)
1つのモニターで入力ソースを2画面に分割で表示できます。
私は左右に2枚並べて色域を比べてみたりしています。(右はsRGB、左はAdobe RGBやモノクロのように)

思っていたより便利な機能!

モニターはなかり繊細!丁寧に扱うこと!!

画面の表面処理は「ノングレア液晶」ですね。
「光沢液晶」ではないので反射もほぼないと感じています。
このように写メ撮っても自分自身が写らないですよね。マットな感じと言いますか、長時間の使用でも目への負担が軽いですね!
特に輝度も明るすぎず良き(明るい環境になれている方だともしかしたら暗く感じることもあります)

輝度=250cd/㎡
確かにそこまでは明るくないか250だと。とも思います。

部屋の照明などの環境光がディスプレイ表面で反射しないように遮光フードが付いていました!
これは正直付けると尚、幅とります。
が、結構気に入っててずっと付けてます!

表面反射があると何が不具合なのか。。。

ディスプレイの色再現域が少し狭くなるというのです。
正直目ではそこまでわからないのですが、そのようにネットでも説明がありました。
なるほど!
確かに以前までのモニターは環境光が画面に反射して見えにくくなることもありましたね。

とりあえず好みの問題だと思います。

今までのモニターはカメラのレンズを拭く布でゴシゴシ画面を吹いていましたが、こちらのカラーマネージメントモニターはダメなようです。
専用のローラーが付いているので、そちらで埃はとるようにしています(水で洗うと粘着力は復活)

HLGはモニターに必要なのか?

確かにSW321CHLG対応モニターですよね。

正直、私がこのモニターを選択した一つでもあります。

必要か必要ないか?
用途に合わせてと考えるなら、私のような個人が映画やテレビで高クオリティの制作物、納品物があるかないかでいえば少ないと思います。
しかし、自分の愛用している機材、特にカメラは”HLG”が組み込まれているものも出ている訳で。

裏を返せば個人でもそういったデータを扱える時代になってきたと言うことですよね。
であれば、日進月歩。
お仕事の環境で“扱えないより扱える環境づくり”という意味では今後活用する可能性も大いにありうる。

ちなみに私は動画はSONYのα7Slllを、スチールはSONYのα7RIVを使用しています。
PP設定でも“HLG”を含むピクチャープロファイルを選択しているので、あってもいいんじゃないかな。

高価でなければみなさん選ぶと思うんですよね。
しかし、高価であっても価値はこの先出てくると信じて。笑
先行投資として、1台あってもいいかなと思います!
(進化のスピードだとあっというまに必要になりそうな気もするんだけどな)

何より32型でグラフィック、写真、映像を編集する時のモチベーション上がります!



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森脇裕也(モリワキユウヤ)

Webデザイン・映像制作会社勤務を経て、2010年に独立。 現在は東京を拠点にアーティストのグッズデザイン、グラフィックデザイン、イラストレーション、広告スチールカメラマン、動画制作と個人事務所として幅広く活動中。

描いたり撮ったり作ったり、皆さんといろいろ情報共有できたら嬉しいです!“想いをカタチに”



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